FXトレーダーにおいては、
主に裁量トレーダーとシステムトレーダーで分けられますが、
裁量トレーダーの人口割合が圧倒的に多いという話です。
しかし、近年のFX商材マーケット事情からか、
システムトレードにも取り組む方が
だいぶ多くなったのではないかと感じる今日この頃です。
最近では良い自動売買ソフト(EA)が出てくる様になり、
自動売買に取り組みやすい環境になってきたというのもあるでしょうね。
さて、その自動売買、
良いEAをチョイスしようと思ったら、
色々と見極めが必要ではあります。
勝率、プロフィットファクター、利益額などなど・・・
気になる評価点はたくさんあると思います。
しかし、意外と皆さんが見落としがちな重要指標があるんですよ。
それは取引回数です。
EAの取引回数は戦略の信頼性に直結していると私は思っています。
何故取引回数が重要であるのか、
じっくり見ていきましょう!
取引回数が重要な理由
ここでは、”取引回数は少ない方がいい”、と言っているのではなく、
もちろん、
「多い方がいい」
と主張しています。
何故、EAの取引回数が多い方がいいのでしょうか??
じっくり説明していきたいと思います。
EAの作り方手順を知る
取引回数が多いEAの高い優位性を理解するには、「EA開発」についての基本を知っておく事が先決です。
EAを開発するに当たり、一定のトレードルールを決め、バックテストを行います。
この時点で、良い収支曲線が得られる事はあまりありません。
一般的にEAは、取引回数が多いままでは利益が出ないのが殆どなのです。
ここはいきなりですが重要ポイントとなります。
例えば、下の様なEAのバックテストがあるとしましょう。
10年間バックテストで取引回数は約1万回と多い。
しかし大負けもしなければ利益も上がっていません。
”EAのバックテストをよくするためのノウハウ”
というものがありますが、
そのノウハウを入れる前の「プレーンな状態」では、
上図の様に、
「取引回数は多いが利益が出ない」
という事になってしまう事が殆どです。
最終的に右肩上がりのEAが出来たとしても、
元々はこんな冴えないバックテスト曲線だった可能性は高いです。
しかし、
「バックテストが右肩上がりのEAを作る」
という目的においては、問題ありません。
こんな冴えないバックテスト曲線の戦略でも、右肩上がりにする”とある施術”があるのです。
バックテストを良くする”とある施術”とは??
一定トレードルールを据えて長期バックテストを取るだけでは、
多くの場合、右肩上がりになりません。
しかし、バックテストを良くする”とある施術”があるから、右肩上がりは作れる訳です。
そこに、EA開発の真骨頂があるというものですが、その
「バックテストを良くする施術」
こそが眉唾ものなのです。
”EAのバックテストを良くするための施術”とはズバリ、
「フィルターを追加して最適化」
という作業です。
”フィルターを追加する”というのは、
「トレードルールを追加する」
という事ですね。
一定戦略のトレードルールに更にトレードルールを追加して、
最適化をかけていく訳です。
結果、どんどん取引回数が削られていく事になります。
先ほどのバックテスト結果にフィルターをかけて最適化した結果、
こんな右肩上がり戦略に変身しちゃうのです。
フィルターをかける前のグラフの収支と比較すると・・・
<取引回数 1万回>
<取引回数 1800回>
素晴らしい右肩上がりのEAの出来上がりです!
ですが、
取引回数が1/5以下に減ってしまっています。
僕は最初から、そんなEAの作り方はしたくありませんでした。
「バックテストが良くなるのは分かるけど、それってどうなの??」
と直感で思ったので。
しかしEA開発の現実では、
こうやって長期バックテストの右肩上がりを
作っていくケースが非常に多い訳です。
取引回数が少ないと、統計的信頼性に乏しい
戦略には”統計的信頼性”が必要です。
取引回数が少ないと、”統計的信頼性”が低いと言わざるを得ません。
「トレードと確率論」は密接に関わっています。
十分な取引回数を熟した検証の中でないと、
損失を十分に織り込む事ができないのです。
「負けの評価」
というヤツですね。
膨大な取引回数を熟す事によって、
「負けの評価」が確立される様になり、
バックテストの高い再現性を発揮する様になるのです。
私の感覚を言うと、
”1日に1回エントリーがあるかないか”、
位の取引回数では、
「十分な回数をこなしていない」
レベルに入ります。
平均的に1日1回のエントリーをするEAでも、
年間で270回程度です。
10年間で2700回の取引回数となりますが、
そのスパンでは、10年間において
戦略の勝敗の分布が収束されているとは思えないんです。
10年間で2700回取引で心許ないレベルなのに、
もっともっと取引回数が少ないEAはたくさんありますので、
「要注意!」
となる訳ですね。
EAを評価する際には、取引回数も必ず見ましょう!
EAを評価する際、色々と見るべき指標があります。
PF、勝率、収支グラフの形状等・・・
その中で意外と見られていないのが、
「取引回数」
でしょう。
私の感覚では、
年間で500回以上の取引回数は確保したい所です。
私が開発したBigBangProfitSignalEAは、
年間1746回の取引回数を熟しています。
どうしてそんなやたらに取引回数が多いと思いますか??
前述の私のお話を思い出して下さい。
フィルターをかけずして成り立っているシンプルEAだからです。
BBPは、フィルター追加をしなくとも、一発で良好な結果を得た偶然の産物
私のBigBangProfitSignalEAは、
フィルターを全く加えずして一発で良好な結果を得る事が出来た
「偶然の産物」
なんです。
追加のトレードルールを入れなくても十分機能できているので、
それ以上の最適化の余地はなかった事が奇跡に近いです。
それ故に取引回数は膨大に残されたままで
収支は右肩上がりなんですね。
BigBangProfitSignalEA バックテスト
2005年初~2017年5月31日
まさに小細工ゼロの直球勝負型の、
私が納得する戦略に仕上がったという訳です。
一般的なサインツールではEA化が不可能な理由
話は少し逸れますが、
(逸れている様で実は逸れていないのがミソですww)
一般的なサインツールとは、EA化しても成績が出ないで当然視されていますよね??
それは何故かと言いますと、
サインツールの出す売買サインを全て拾うには取引回数が半端なく多くなるからです。
その時点で、長期でワークする事自体が難しいのです。
その先で、別のフィルターをかけて取引回数を絞っていけば、
バックテスト的には優れたEAが出来るでしょうが、
それでは「サインツールのEA化」とはなり得ません。
その点私のBigBangProfitSignalEAは、サインツールをEA化したものです。
BigBangProfitSignal!!インジケーターが出すサインをひたすら拾う故に
膨大な取引回数を履歴に残します。
その上で、
長期における統計的優位性を証明してしまったのだから、
BBPは明らかに変わり種だと思っています(^^;)
まとめ
EAを選ぶとき、取引回数は必ず見る様にしましょう。
取引回数は、そのEAの評価にあたる指標です。
しかし近年、取引回数が十分に多いEAも良くみかけるもので、
EAのレベルは上がってきているんだな~と実感する次第です。
でも取引回数が膨大ながらに過剰最適化のEAもあるから判断が難しいんですよね(^^;)
なるべくフィルターのかかっていないEAを選びたい所ですが、
そこは流石にバックテストデータを見るだけでは判別しにくいので困ったもんなんです。
何はともあれ、きちんとした目利きの元でEAを選びたいものですね!
的確な判断の元、期待値の高いEAは複数揃えて、
ポートフォリオを強くしておく必要があるので、
しっかり吟味して良いEAを揃えていきましょう。
良いEAを一個買って終わりにはしない様にしましょうね^^
それでは!
取引回数はEAの評価に直接繋がる大事な指標です!